右肩が痛い(鼻が乾く)
先日、70歳になったばかりのご婦人が、
右のへっつぼ(鹿児島弁で肩甲骨の間のこと)の一部分、ゴルフボール1個くらいのところが何とも言えない痛さがする、とのことでお越しになりました。
以前から痛かったけど、ここ数日ひどいのだそうです。
触ってみると、なるほどその部分が本当にゴルフボールくらいの大きさで固く凹んでいます。
右の肩関節も挙上の時、痛む、と。
10年位前までご主人とお2人で飲食店をしていて、引退した今は、週1回のボウリング教室と山歩きが楽しみ。
きっと、筋肉が固くなっていることが原因の痛みだろうな、
ということは、筋肉が固くなっていることを表す左手首の脈が弓の弦みたいに固くなっているだろうな、どれどれと触ってみると?????
はー?固くない、体こんなにガチガチなのに脈が沈んで弱い!
足を触ってみると、指先だけが異常に冷たい。
本当に指先だけ冷えていて、胸を触るとここは熱い感じ。
次に右手の脈、これもまた、はー?
右手の肺の状態を診る部分だけが異常に強い。
「あの、失礼ですが、のどか鼻はどうかありますか?」
「鼻はずっと前から乾いて乾いて仕方ないです。どこで検査してもどうもないってことだからあきらめています。あんまりにも乾くときは、ティッシュを湿らせて鼻に入れるんです。」
あ、なるほど。
肺に熱を持っていて、それにより乾かされている状態。主訴部のゴルフボール大の痛みは、ちょうど肺兪というツボ付近でした。
最初に鍼をしたのは、肺の熱を取るツボ「魚際」。肺は特に浅いところを走行する経なので」、鍼は一瞬です。
すると、右の強かった脈がずいぶんおとなしくなり、胸の熱が引いていきました。
足先が冷たかったのが、さっと温まり始めました。
これは、肺の氣が滞ってたのがどっと流れ始めたからだと推測されます。
(肺氣が循環せず、上に氣が停滞することを上氣といいます。)
この日以来、3日くらいおきにお越しいただいていますが、右のへっつぼはもう痛くないそうです。
思いもよらないことが原因だったんですね。
体のサイン、一緒に見つけていきませんか?
有理はりきゅう室ホームページ